介護の仕事の中でも「サービス提供責任者」と「ケアマネージャー」は似ている部分があり、混同している人もいるようです。
似ているのは、地域包括ケアにおいて、適切な介護サービスを提供するためのマネジメント業務を行う点です。
しかし、マネージメントの対象が異なります。
ケアマネージャーは訪問介護事業所やデイサービス、介護用品のレンタル業者など、介護全般のコーディネートを対象としています。
幅広い介護サービス事業者の中から、利用者にとって適切なサービスを選択し、ケアプランを作成するのです。
これに対してサービス提供責任者は、訪問介護サービスのマネージメントのみを行います。
ケアマネージャーが立案したケアプランに基づき、利用者と家族の意見を取り入れた介護計画を立て、自宅で介護サービスを提供するためのお膳立てを行います。
このためケアマネージャーの勤務先は、居宅介護支援事業所や特別養護老人ホームなどの介護施設、介護医療を提供する病院、自治体の地域包括支援センターなど多岐にわたります。
これに対してサービス提供責任者の勤務先は、訪問介護事業所に限られるのです。
またケアマネージャーは、「ケアプランの立案」「利用者と介護サービス提供事業者との橋渡し」など、事務手続きに関する仕事が主体です。
これに対して、サービス提供責任者は適切な介護サービスが提供されているかをモニタリングするために、利用者の自宅に出向いたり、事業所によってはヘルパーと兼任して介護サービスを提供したりしています。
サービス提供責任者は、ケアマネージャーに比べて介護現場に近い場所で業務を行っているのが特徴です。